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Vol.33 Vol.34 Special Interview HYPER GIRL 能年玲奈 RENA NOUNEN

HYPER GIRL 能年玲奈 RENA NOUNEN

ゆっくり、しっかりと考えながら取材に答える彼女に、女優のお仕事についてさらに迫り、醍醐味、魅力について聞いてみた。

「醍醐味は、観て下さる方に楽しんで頂くこと、です。魅力は、演技をしている時の自分が一番大好きだって思えるところです。」と悩むことなく、真っ直ぐ答えてくれた。
「普段、“純粋悪ちゃん”な部分って出しちゃいけないので、ダメな部分なんですけれども(笑)。
演技の上だと何だろう、演じることは、自由な感じがすると言うか、それが楽しくなる時があって、そこに何か自由を感じて。本当に自由奔放に出来るとかって言う訳ではないんですけれども、凄くこう、その自由を感じるんです。
演じることが。うん、そうですね。それが生きているって言う感じがします。」

ほほ笑んで見えた瞳が、強いまなざしとなって女優、能年玲奈の熱量が伝わってきた。
演じることに自由を感じること。それは彼女の演技に、無限大なものを視聴者である我々に感じさせることに似ている。

「今回みたいな原作がある時は原作を読んで、どこが重要なのか、自分が原作のファンだったとしたら、どこを大事にしたいかって言うのを見つけて、そこからキャラクターを解釈しています。」
演じることを楽しみ、創りあげることを楽しみ、観ている人に楽しんでもらいたい。
能年玲奈は、観る人にとっても、自身にとっても“楽しむ”ことが最も大切なことなのだ。

それを裏付ける答えが、彼女の言葉の中に沢山あった。
「モデルのお仕事、女優のお仕事、どっちも違う楽しさがあります。女優のお仕事は、特に体を使って演じる、動いているって感じるのが楽しい。」役の人生を体ごと演じている、それが楽しいのだ。

HYPER GIRL 能年玲奈 RENA NOUNEN

そんな能年玲奈に日頃から、現場で一番大事にしていることを尋ねると「やっぱり観て頂く方に楽しんで頂ける演技をすることです。」と“楽しんでもらう”ことを語っていた。

2015年で、女優デビューをして5年目になる。役者としてのキャリアで言ったら、そう長くない。
5年と言う女優キャリアで、観る人を惹きつける。国民的女優にまですでに上りつめてしまう、能年玲奈。
「演じることは、難しい!です。でも、すっごく楽しいです。」この言葉に根っからの役者であること、やはり“演技オタク”なのであることがますます伝わってくる。彼女の演じること=楽しいは、まぎれもなく不変なのだ。

演じる楽しさは、いろいろな役を演じることが出来る楽しさなのか、どんな楽しさなのか“楽しさ”について詳しく尋ねてみると、能年玲奈らしい視点の答えが返ってきた。
「楽しさは、いろいろな役が演じられるだけじゃないです。やってみたい役とかもありますけれども…。
どんな役でも演じることは、いつでも発見があって、出来ないところがあって…。完璧に出来ないところが楽しい。」

出来ないところがある、完璧に出来ないところがある。そう言葉を噛みしめながら答える能年玲奈。
出来ないところと自分自身で思うのは、彼女のアタマの中には、すでに完璧というものがイメージ出来ているからなのだろう。完璧がわかっているから、それに届くまでの作業が必要なこともわかっている。
能年玲奈、21歳の取材に答える一言一言から、彼女が演じることで目指しているレベルの高さが感じられる。

2014年、2本の話題作映画で主演を務めたが、彼女の演じることへのエネルギーはまだまだ放出し続けたいようだった。

「2015年はもっと何か仕掛けていけたら良いなと思っています。もっと仕掛けて行きたいと言う気持ちはあります!」本誌取材時にも1日に何本もの取材、撮影をこなしているのに、現場で演じることを求められれば求められるほど、能年玲奈の楽しみは増し、パワーは高まる。だからこそ、「もっと仕掛けて行きたい!」そんなたのもしい言葉が出てくるのだ。

女優、演じることは、お仕事ではあるが、演じることが楽しい能年玲奈にとって、この上ない幸せな時間を過ごしているのだろう。自ら出不精と語る彼女のプライベートは、家ではミシンでワンピースを作ったり、ギターを楽しむこと。
あまり出かけることが多くない能年玲奈が、表参道をギャップがあって楽しい街だと話してくれた。
「表参道って、明治神宮の参道で、都会の街からいきなり森が広がっている明治神宮が凄く素敵だなぁって思うんです。
このギャップが凄く楽しい。そしてその参道が、イルミネーションでピカピカ光るのが、ファッションの街でと言うギャップが本当に楽しい。」彼女の見方は、常に楽しさというものを上手く捉える。

お仕事に集中する日々を送る彼女にとって、一番の原動力を聞いてみた。
「やっぱり、作品を観て楽しんで下さる方がいるってことですね。観て下さる方がいて、作品が存在出来るので、観て楽しんでくださる方がいることが、原動力です。」力強くそう答える能年玲奈、楽しむことを大切にしてきているからこそ、他にはみせない苦労を乗り越えて来ているのだろう。
しかし、彼女の表情からはそんな苦労は一切感じさせないものがある。

「私は、楽しんだ者勝ちだと思うので、目標があったら、迷わず気になったら飛び込んで楽しもうと思っています。
楽しんでいると、辛いことも、悔しいことも、気の持ちようで変わります。楽しんだ者勝ちで、やりたいことに向かって駆け抜けましょう!」

終始変わらない彼女らしいペースで、想いを込めた言葉で、満面の笑みをしながらそう読者にエールを贈ってくれた。
まさにハイパーガール、能年玲奈。彼女が魅せる、演技。それそのものが、能年玲奈の幸せだ。
演技をしている時が一番、幸せ。演じれば、演じるほど、彼女は幸せになってゆく。
能年玲奈の幸せは、止まるところを知らない。

能年玲奈 女優 1993年7月13日生まれ

2006年、第10回ニコラモデルオーディションでグランプリを受賞しデビュー。2010年までレギュラーモデルを務める。2012年2月、第11代「カルピスウォーター」のCMキャラクターに抜擢され、そのフレッシュな笑顔が話題を呼び、一躍脚光を浴びる。
女優としては映画「告白」(’10 中島哲也監督 東宝)でデビュー。その後、「カラスの親指」(’12 )、「グッモーエビアン!」(’12 )などに出演。テレビドラマでは「高校生レストラン」(’11 NTV)、「鍵のかかった部屋」(’12 CX)、「サマーレスキュー~天空の診療所~」(’12 TBS)などにレギュラー出演。2013年前期のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」のヒロインに、1953名の応募 者の中から大抜擢され、テレビドラマ初主演を務める。
その他、ラジオでは「SCHOOL OF LOCK!『GIRLS LOCK!』」(TFM)の第4週目を担当。同局主催のロック・フェスティバル「閃光ライオット2012」の第4代目応援ガールも務める。2014年、映画初主演した『ホットロード』で第6回TAMA映画賞最優秀新進女優賞を受賞。

映画『海月姫』

12月27日(土)全国ロードショー
出演:能年玲奈 菅田将暉/長谷川博己 監督:川村泰祐 原作:東村アキコ「海月姫」(講談社『Kiss』連載)
製作:映画『海月姫』製作委員会 配給:アスミック・エース

©2014『海月姫』製作委員会 ©東村アキコ/講談社

テレビアニメ化もされた東村アキコの人気コミックを、能年玲奈主演で実写映画化。オタク女子集団“尼〜ず”が暮らす男子禁制のアパート「天水館(あまみずかん)」を舞台に、日本カルチャーを写し出すリアルなキャラクターで繰り広げられる笑いと涙と萌えのオタクすぎるシンデレラ・エンターテインメント。
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