TOPエンターテイメントOmosan Angle vol.27 森田 恭通

Omosan Angle

オモサンアングル -フォトコラム-

オモサンエリアで活躍する
クリエイターのフォトコラムを紹介します。

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僕はこれまで表参道・青山界隈の
店舗、建物等を数多くデザインしてきました。
その中には、期間限定店舗の「AOYAMA Francfranc」やドーナッツ屋さんの「Love Sweets ANTIQUE 青山店」、「LOUIS VUITTON」のインスタレーションなど、今は決して目にすることが出来ないものもあります。
限定店舗は、儚いものかもしれません。
しかし、このような東京のカオス的な建物のあり方は、ある種、常に進化し続けている街 表参道と同じだと僕は思います。

「Samantha Thavasa Deluxe」が入っている表参道GATESビルは、建物全体のリノベーションも担当し、外壁の黒い御影石に、桐島ローランド氏の“煙”の作品をエッチングしました。
火のないところに煙は立たないし、煙は、消えていくこともあれば、
それが広がっていくこともある。
常に変化が激しい、“煙” はまさに、僕が考える表参道そのものでした。

ただ、今回僕が表参道の印象的な一枚として撮影したのは、スプレーアート。落書きは決して許されることではないけれど、それが“ストリートアート”として存在してしまう街が、表参道。

明治神宮があり、世界中のブランドショップが軒を連ねている。
一步路地に入ったら、普通に生活している人もいっぱいいる。
街の華やかな部分と、日常的な部分が背中合わせの街。

“ストリートアート”に限らず、人々の渦巻くエネルギーを常に受け止めながら、様々なものが入れ替わったり共存したりと、表参道は、生き物のように進化し続けているように僕には思えます。

今までも、この先も。
表参道エリアは、人も街も成長し続け、
魅力に満ち人々を惹きつけていくのでしょうね。

写真・文 / 森田 恭通

森田 恭通

GLAMOROUS co.,ltd.代表/デザイナー

1967年大阪生まれ。
2001年の香港プロジェクトを皮切りに、ニューヨーク、ロンドン、上海など海外へも活躍の場を広げ、インテリアに限らず、グラフィックやプロダクトといった幅広い創作活動を行っている。

2013年に伊勢丹新宿本店本館 再開発プロジェクトが完成。The International Hotel and Property Awards 2011、 China Best Design Hotels Award Best Popular Designerなど、受賞歴多数。