オモサン 読書のススメ
青山表参道の本屋さんに聞いた
今おススメの本を厳選して紹介します。
家族のぬくもりを感じる本
いつも意識している訳ではないけれど、ふと気付いた時にすぐそばにあり、心から安らぐことのできる自分の居場所、それが家族のいる空間。
家族と一緒に過ごす何気ないひとときを愛おしみたくなる、心温まる1冊をご紹介。
ページを開けば、生活にあふれている家族の大きな「愛」に気づくはずです。
きょうはなんのひ?
瀬田貞二、林明子 / 福音館書店 / 1,260円
大好きな両親への結婚記念日には、心のこもった宝探しをプレゼント。親のこと、家の中をよーく観察している子どもならではのアイデアが満載!大切なのは箱の中身ではなく、箱を見つけるまでの時間や楽しむ気持ち、会話、相手を思いやる心など、目に見ないものの繋がりだと教えてくれます。
家族新聞
浅田政志、共同通信社 / 幻冬舎 / 1,575円
家族って何だろう。この素朴かつ究極の問いに、真摯な態度で取材しファインダーを向けた家族の肖像の数々。「誰が家族?」「いつから始まる?」「居場所はどこ?」家族の数だけ、家族の在り方がある…。
この本をきっかけに、改めて自分の家族について目を向け、家族の声に耳を傾けてはいかが。
中学生までに読んでおきたい日本文学5 家族の物語
松田哲夫・編 / あすなろ書房 / 1,890円
金子光晴、谷崎潤一郎、太宰治…。日本の文豪13人が描いた、家族の物語。おばあちゃんと初孫、母と子、妻と夫など、家族と言ってもその形は多種多様。その分家族のぬくもりや温かさにも様々な形があるということが、ありふれた家族の光景を通して見えて来ます。一度は読んでおきたい必読書です。
自由が丘3丁目 白山米店のやさしいごはん
白山米店お母さん / ミシマ社 / 1,680円
実家に帰ると、母の料理を一品覚えて帰るようになりました。一緒に暮らしていた時には毎日機会があったのに…。台所から聞こえる母と子の弾むやりとりは愛おしく感じられます。お母さん、家庭の味を娘さんへ贈ってみませんか。今すぐお母さんから料理を教わりたくなる愛が溢れるレシピ本です。
じいちゃんさま
梅佳代 / リトル・モア / 1,890円
じいちゃんを長生きさせたくて作ったという本書からは、じいちゃんへの愛情、じいちゃんを取り巻く人々の温かさが溢れています。飾らない暮らしぶりや、他愛ないことで笑い合う「家族にしか分からない何か」が随所に感じられます。読み終えると思わず笑みがこぼれる、そんな一冊です。
どこ行くの、パパ?
ジャン=ルイ・フルニエ / 白水社 / 1,890円
妻に去られ、重度の障害を持つ二人の子を抱えるジャン。この本はテレビ業界で活躍するユーモア作家である彼が、決して楽しいばかりではない家族との生活を書いた日々の物語。誰かと生きるとき、「笑い」「ユーモア」がいかに大切であるかを、まさに笑わせながら教えてくれる自伝的小説です。
おべんとうの時間
阿部了、阿部直美 / 木楽舎 / 1,470円
手作り弁当を食べている人の写真と、そのお弁当の写真。そして、インタビュー。こんなシンプルな構図が、読み手をどうにも離さない一冊。あたたかい「家族の気持ち」が余韻となってじんわり長く続きます。誰しも、気づかぬうちにお弁当を通じて何かしらの物語が生まれているのです。
キスなんてだいきらい
トミー・ウンゲラー / 文化出版局 / 1,020円
いたずらバイパーは、かあさんにキスされるのが大嫌い。その姿はまさに反抗期の典型!しかし、こうして成長していく子どもと子離れしていく母親の姿がとても清々しく描かれています。きれい事だけじゃない家族の本当の姿、本当のぬくもりがまっすぐ伝わる物語です。