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Special Guest

スペシャルゲスト

Vol.31 Celebrities Super performer 役者、ダンサー、パフォーマー。 AKIRA

Celebrities Super performer 役者、ダンサー、パフォーマー。AKIRA

Photo:Tomokazu Sasaki(nomadica)/Hair & Make up:Yoshimi Arima/Styling:Takashi Yamamoto/衣装協力:SHIPS

役者として、デビューして今年で8年目。デビュー当初は、正直、演ずることに全く興味がなかったんです。泣きたくないのに、泣けませんし。テレビを観ていて「凄いな~」と思っていたし。
そんなところからスタートしましたが、自分がその頃から変わらずにいるのは、いつも成長を求めて先を見てきたことですね。そしてその傍ら、いかに昔の自分に勝てるかっていうところで勝負したいと思っています。
やはり役者デビューした2006年の頃や、20代前半ぐらいの自分は、無頓着というか、まだ賢さも無いし、社会にも出てないので知識も乏しかった。でもエネルギーはもの凄く爆発的なものが、あったと思います。
怖いもの知らずではないですけれども。やっぱりその時の爆発力とか、そのエネルギーとかっていうものは、もの凄かったんだなと、改めて芝居をして作品を作れば作るほど感じます。ビビらず、良い事も悪い事も色々学んできて、自分に染み付いていますが、その中でも当時のピュアさやエネルギッシュな部分っていうのは忘れずにいたいんですよね。
だから当時の自分は凄く好きです(笑)。自分で好きというのも照れるんですけど、昔の自分にどれだけ上回れるかというところでは、いつでも闘っています。

そしてその真逆では、もっと俯瞰で見て、ちゃんと5年後、10年後自分がどうありたいかを見つめてやっている。両方があります。
趣味が仕事になった時って、すごく戸惑いますよね。自分の場合、EXILEのメンバーと知り合って仲良くして色々やらせていただく中で、バイトして夜中踊っていたのが、1日好きな事やってそれが仕事になるように変わったわけですから、戸惑いました。趣味が仕事ということは凄く良い環境にいて、自分次第でどうにでもなる中、上手くいかない自分がいると、どっか怯えてしまったことがありました。
そんな時にちょうど舞台のお話をいただいて、これは自分の得意分野でもなく、最も遠い環境に自分の身を置いて鍛えるチャンスだと思いました。そうした時の経験が、ダンサーとして、またひと皮剥ける気がしたんです。

AKIRA

舞台の仕事に飛び込んでみたら、もう踏んだり蹴ったりで(笑)。戦争ものの舞台だったので、当時ドレッドだったヘアを丸坊主にして、本当に語り切れないほど色々な経験をしました。
でもそれをやり終えた時に人間として成長できて、と同時に表現方法には色々な方法あるんだなと勉強になりましたね。
その頃は、“踊り!”という“情熱”だけだったのが、その舞台の経験から“情熱”+“視野を広げる”事を学びました。
「自分はコレだ!」と決めつけないで、可能性があるのなら、どんどん、どんどんトライする。そうする事によって、“踊り”で見えなかった部分が違う角度から見えてきて、気づきがありました。
そして“踊り”で培ったものが芝居に活きて、良い影響を与え合っていけるようになっていたので、あの舞台での経験は自分にとって凄く大事な出来事でした。

でも、今でもそうですが、演じる事での難しさは、いつでも感じています。
前出来たから今出来るという事は、絶対無いですよ。やっぱりその瞬間、瞬間感じてないと出来ないですし。
自分は劇団に入っていた経験もないですし、そういうレッスンを受けた事も無い。すごくオリジナルなやり方だと思います。
でもその中でも、今色々とお話をいただけてチャンスがあるという事は、なんか絶対僕がやれる、やらなきゃいけない使命があると思っています。
手探りな所もありますが、それこそ昔の自分じゃ、自分はどうやってダンスに成り上がったんだろうっていう所とか、どういう風な事で感覚を研ぎ澄ませて来たんだろうっていうのを色々なものに照らし合わせて作品に注ぎ込んでいます。

思い出深い作品は沢山ありますが、中でも新人賞をいただいた初主演映画『ちゃんと伝える(園子温監督作品)』では、自分では演技に納得がいかないまま撮影が続いて、「もう、こんなのが世に出ちゃうんだ」って落ち込んでいたんです。
初の主演作品で、園子温監督で、凄く素晴らしく演出して下さったのに、「わぁ~…何だろう俺…」って、シーンを撮り終わるごとに落ち込んでいたことがありました。
でもその作品が評価されて批評家大賞新人賞をいただきました。
撮影している時は、もしかしたら自分の感情とか理性をコントロール出来ないぐらいに、役に入り込んでいたから自分に納得がいっていなかったのかもしれませんね。

AKIRA

監督に「俺が編集すりゃ何でも良くなるんだ」と言われたんですよ(笑)。
でも園子温監督は「俺の作品に出たからにはお前は絶対に必ず良い俳優になってもらわないと困るから」と言って終わった後に全部ラッシュ(編集作業の完了していない映画のフィルム)を僕にくれました。普通そんな事はしないですよ。
でも「お前演技が下手なんだから、全部見て勉強しろ。」と、それは凄く愛情を感じました。監督から「俺は、俳優AKIRAを楽しみにしている」と言われた時は凄く嬉しかったですね。

役作りには常に真っ白でいたいなと思っています。決めこんだり、人間こうだとか。でも極力ライブ感じゃないですけど、真っ白でいて、自分がその時感じたものを出せていけたらと思いますね。
7月スタートの連続ドラマ『GTO』新シリーズでは、スペシャルでは3本、台湾版もやらせていただき、遂に新シリーズまで来させていただいたので、まずその全ての事に感謝しています。

新シリーズをやらせていただくからには、何かまた成長した“鬼塚像”を伝えていきたいと思います。
今回“命”という重いテーマを題材としてやるので、またそのテーマにも沿った2014年の夏ならではの新しい『GTO』を届けたいと気合入っています。
“命”というテーマから、僕が感じた部分や、『GTO』鬼塚の世界観で伝えられるメッセージがあれば、観てくれる方一人でも何か感じてくれれば良いと思っています。
視聴率とか評価はあるかもしれませんが、でもこの“命”というものをテーマにして、なかなか触れにくい部分もあると思いますが、でもそれを一個一個自分たちが正面きって伝えていきたいですね。
今のティーン層の方々でも良いですし、僕らと同世代の方でも、何か一つでも感じてくれる部分があったら今回の『GTO』をやる意味があるなって思います。
長い人生の手助けだったり後押しだったり、少しでもその人たちの人生の物語に一つ、『GTO』が参加させてもらう事が出来るならいいですね。

歌、ダンス、演技、表現する方法は違いますが、でも根本に持たなきゃいけないのはモノづくりの貪欲さが必要です。
歌やドラマもそうですけど、評価は自分がするものではなくて観てくださる人たち、聴いてくださる人たちなので、僕はEXILEで育ったので、やっぱりこの“EXILEイズム”で常にいたいです。
主演がどうこうではなく、“人として何が大切なのか”、役を集中する前に“人としてどうあるべきか”という所の方が現場では大事。そういうものはちゃんと活かして今後もやっていけたら良いなと思います。
そして、一度しかない人生ですから、色々な世界見て、アジアやハリウッド、日本っていうマーケットを分けるのではなく、自分に可能性があるならば本当に各国行って色々な方々と共演をして、全て同じスタンスでできたら素敵ですね。夢は大きく持っていきたいと思います。
夢を思い描くのは、自由。だから常に自分のビジョンを寝る前に思い浮かべるぐらいに持ち続けるのは大事。夢全部が叶うとは限りませんが、でもその夢に費やす時間は決して無駄じゃないし、楽しいと思います。

自分が“これだ!”と決めた事にはとことん突き進んで、それで失敗したとしても、思いっきりやって失敗した方が絶対に得るものが多いはず。思いきりやって成功したら、ネクストステージが絶対待っていますし、とにかく今を楽しむこと。
今、自分は先生役をもらっていますが、自分が学生の頃は、“大人なんて…”と思っていましたが、大人になっても、楽しい事は絶対いっぱいあるはずなんですよ、子供の頃よりも。だ から本当は大人になるって事は、凄く楽しい事だよという風に、若い方には、“大人になる事を楽しみにしていて”と、伝えたいですね。

AKIRA

連続ドラマ「GTO」 主演:AKIRA×監督・編集:飯塚健

7月スタート! 毎週火曜日よる10時放送 関西テレビ・フジテレビ系全国ネット
「生きろ!…何があっても!!」“真夏の湘南”に舞台を移して、鬼塚の命をかけた熱い授業が再始動。
脚本はドラマオリジナルで、監督、編集をつとめるのは、新進気鋭のクリエイター・飯塚健監督。
映画にとどまらず、ドラマ・舞台なども手掛けるなど、その活動はマルチで積極的、独特の映像センスに注目が集まっている。今回はロケーションにもこだわり、海を見渡せる学校や湘南が舞台。
この夏、新しい『GTO』からますます目が離せません。