表参道・渋谷エリアのとっておきの酒場をご紹介する企画。Omosan STREET 編集部で無類のお酒好きディレクター梶尾幸希が、本当は教えたくないけれど、語りたくなる“推し酒場”をご紹介。

Vol.03 helmsdale at TWELVE On The Park

東京でスコティッシュパブの先駆けと言われ、青山の地で25年、今は渋谷のMIYASHITA PARKにお店を構える「helmsdale at TWELVE On The Park」。今年で創業29年になるスコティッシュパブは、東京のウイスキー好きや、スコットランド好きの方々から愛される唯一無二の名店だ。マスターの村澤政樹はスコットランドを愛するが故に、自らスコットランドのモルトウイスキー蒸溜所に何度も足を運んでウイスキーの買い付けを行なっていた過去を持つ人物。もちろんシングルモルトウイスキーの知識や飲んだ経験値については、折り紙付きなので、自分の好みを伝えるだけで、好みの味にストライクなウイスキーを出してくれる。モルトウイスキー好きが一度お店を訪れたら、完全にハマることは間違いない。そんなモルトファンを満たしてくれるヘルムズデールの名物といえば、タリスカー10年をUKパイントグラスに注ぎ、氷とソーダで割った、TALISKER SODA PINT略してTSP（1,210円）だ！常連は皆、このTSPを駆けつけの1杯として注文するのがお決まり。また、TSPに合うフードメニュー『ハギス & チップス』（1,650円）も梶尾のお薦めの1品。ハギスとは、スコットランドの郷土料理で羊の内臓を羊の胃袋に詰めて茹でたもの。旨みが凝縮した肉々しいハギスの味わいとTSPのスモーキーなソーダが鼻にぬける感覚はやみつきに。店内は、テーブル席も多いので、友人など複数人で訪れることもお薦め。ここでしか味わえない、特別なモルトウイスキーとスコットランドの郷土料理を前に、皆で一緒に“スランジバー”※と唱えよう。

※スランジバー（SLAINTE MHOR）とは、ゲール語で「健康の祝福」という意味を持ち、スコットランドでは乾杯の挨拶の掛け声として使われる。

ウイスキー初心者の方が飲みやすい入門編のウイスキーから、上写真のようなオールドヴィンテージやプレミアムなウイスキーがラインアップ。

併設される、アメリカン×イタリアンオールデイダイニング「TWELVE On The Park & GRILL」では美味しい食事を楽しめる。食事をしっかりと楽しんだ後に、ヘルムズデールでウイスキーを楽しむのもお薦め。

年間400本以上のタリスカーを消費するヘルムズデールの看板メニューTSP。通常のバーで飲むハイボールより、倍近くの量のタリスカーが入っているので、実はとってもお得。

ハギスには、シングルモルトを僅かにかけて食べるのがヘルムズデール流。TSPとの相性も抜群。