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Special Guest

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Vol.38 Special Interview BEAUTY & FIGHT HARUMA MIURA

Vol.38 Special Interview BEAUTY & FIGHT HARUMA MIURA

Photo : Satoshi Miyazawa (D-CORD management) / PhotoManipulator : Satoshi Ozawa,Rika Imai(FIG HT CLUB CO.,LTD) /
Hair & Make up : MIZUHO vitamins / Styling : TAKAO(D-CORD management)

ジャケット 52,000円 パンツ 24,000円 / 全て LAD MUSICIAN (LAD MUSICIAN HARAJUKU)
シャツ 18,000円 / N.HOOLYWOOD COMPILE(Mister hollywood) ベルト /Stylist’s own

LIVE With PRIDE

「何ですかね…。でも、物心ついた時から、芝居はそばにあるのが当たり前の存在だったんです。
子役の時も、現場に行って芝居をすることが楽しかったと思いますし、だから続けているんだろうなと思います。」

本誌の撮影を終え、休む間もなくインタビューにこたえた、俳優 三浦春馬。
4歳の頃、子役デビューからはじまり、俳優として今年で18年。物心ついた時には、当たり前のように彼の人生には、俳優の仕事があった。

「今まで当たり前のように俳優という仕事は自分の中にありましたし、僕にはこれしか出来ないと思っていました。」

十代の頃、どんな職業に就くか、選択肢はあったのではないだろうか。何故、俳優しかない、そう思ったのだろう。
「他のことに、あまり興味がなかった。」と短い一言が返って来た。そして18年をこう振り返った。

「本当に色々な仕事をさせていただくなかで、色々なことを経験させていただいた18年だったんじゃないかなと思います。」

多くの経験をした18年、仕事での印象深い苦労について、とてもシンプルな返事が返って来た。

「台詞を覚えるのが苦手なので、毎回台詞覚えは大変だなって思います。」

質問を重ねる度に、シンプルに短い言葉に返ってくる。本誌のカバー、巻頭の撮影で、クリエイティブディレクターの要望に迷うことなくポージング、アクションを決める三浦春馬は、ドラマや映画、舞台で魅せる、瞳の強さ、美しさ、溢れ出すエナジーをのぞかせていた。
今回の巻頭では、観る者を惹きつける、三浦春馬という役者の真の姿に迫りたくインタビューを始めたが、我々の質問について意外にもライトに、シンプルにこたえる姿に、ギャップの様なものを感じた。
だからこそ、なお、三浦春馬を突き動かすものは何か、我々はますます知りたくなった。多くない質問の返答から、彼の思考、彼のスタイルが見えてきた。

幼い頃から、当たり前にあった役者という道。
歩み続ける彼の思考から、役者 三浦春馬の“美学”を感じたインタビューだった。

「普段は物静かだと思います。」三浦春馬は、自身の性格について一言で語った。

「短気では決してないです。どちらかと言うと、穏やかな方だと思う。あんまり怒らないですし。」

穏やかという表現に驚き、好奇心は強い方か尋ねてみると「好奇心はすごくあります。」と返事が返って来た。
「最近の方が以前より強いです。」と静かにこたえてくれた。

色々な役、様々な現場、体力も精神的にもハードな日々が続く、演じるという仕事。
自分に帰るような、スイッチの切り替えについて尋ねた。

「最近、スーパー銭湯に行くことが自分の中で気分転換になっています。」と、迷わずこたえた。
そして最近興味を持っているのは、“ボルダリング”。

「ボルダリングって、体ひとつで愉しめちゃうし、自分の重さを支えるだけで鍛えられるっていうのは凄く良いなって思うんです。この間、初めて室内ではなく、外の自然の岩を登ったんです。そしたら、室内でやるボルダリングとは全然違って、かなり難しかったんです。ただ、そこを登り切った時は凄く達成感があったし、凄く気持ち良かったですよ。」

目を輝かせて夢中に話す姿は、25歳の若者だ。
ボルダリングの魅力を、シンプルにわかりやすく話す言葉から、彼の視点、物事の捉え方が、シャープにさえ感じる。

Vol.38 Special Interview BEAUTY & FIGHT HARUMA MIURA

さらに、時間があるときに出かける表参道の印象について、こう語った。

「どうなんですかね。凄く紳士的なイメージがあります外国の方もよくいらっしゃるし、表参道ヒルズもある。クリスマスの時には、街路樹にとても綺麗なイルミネーションもあって…。もちろん街並みも凄くキレイなんですが、人の多さも目立ちますよね。でも、それが嫌な人の多さではないところがすごくいいと思います。
遠くから坂を見ると、うわぁって思ってしまうほど沢山の人がいるんですが、決してその中に入って行きたくないなっていう感じではない。“人ごみ”って言う感じがしないんです。不思議ですよね。」

本誌はこれまで、様々な俳優に表参道の印象を質問してきたが、観たままの印象だけでなく、さらにその魅力を視覚的に分析している表現は、三浦春馬がはじめて。そして続けて彼はこう話した。

「もっと言うと、あそこは道が入り組んでいる訳ではなくて、道がシンプルですよね。あっち行く人と、こっち行く人が、二分されていてわかりやすい。少し奥に入ると多少入り組んでいるかもしれませんが、規則正しく動いている印象が僕の中にあるからそう感じるのかもしれません。」

動きやヴィジュアルの印象をそう洞察する。彼の視点だ。

そして、今年8月1日、9月19日と連続公開の映画で主演を務めた『進撃の巨人』(東宝)についての話になると、より彼の視点が熱を持って伝わってきた。

「別冊少年マガジン」にて連載が開始されるや否や、予測不能なストーリー展開が世界中に衝撃を与え、累計発行部数は5000万部を突破している漫画「進撃の巨人」が、実写化された映画の主演を三浦春馬は務めた。
巨人たちの餌となり絶滅の危機に瀕し、生き残った人々は、巨人から身を守るために巨大な壁を築き生き延び、再び巨人たちに立ち向かう、ストーリー、映像が衝撃の連続の本作品について、演じることで感じた思いを語ってくれた。

「映画版では、巨人の肌質や表情などをリアルに表現しています。そういった部分で、原作やアニメとはまた違った不気味さや恐怖を味わっていただけるんじゃないかと思います。
なので、漫画やアニメとは違う感覚で、作品の世界観を受け取って頂けたら嬉しいですし、エンターテインメント性に長けた、素晴らしい映画になっていると思います。」